～クチュール～アトリエの家

ご実家だった町の中心部に近い土地での家づくりとなったS様。大きな庇で夏の強い日差しを遮る日射遮蔽を考慮しました「CADが使えるんです」元々、モノづくりが好きで、建築設備の会社でCADでの作図をされていた奥様は、ご自身でこの家の平面図を描き、実現してくれそうな工務店を探したそうです。「インターネットで奈良の工務店はすべて調べました」と奥様。
でも、最初に訪問された工務店は営業担当の押しが強かったため、
「あっ、ちょっと無理やわ」と腰が引けてしまわれたそう。「2社目に訪問したのがマイ工務店さんでした。最初の会社と正反対の雰囲気でびっくりでしたね（笑)」

1階はご主人のオフィスとなる予定で、建物正面の玄関もオフィス専用として使用されます。そのため居室と緩やかに区切られた１画にしました。

間取りやデザインは全て奥様におまかせしたご主人。ただ、大学でコンクリートの強度について学ばれたご経験から、構造や基礎にはこだわられました。その点、木造で最高レベルの耐震性能を誇るSE構法には、ご満足いただけたように思います。オフィススペースに隣接した洗面台。お客様が使われることも想定して、
シンプルかつ使いやすくまとめられています。S様が選ばれたライトグレーのタイルや照明は、清潔感とセンスの良さを感じさせてくれますね。

こちらはプライベート用の玄関。オフィススペースと同様に土間玄関をタイルで仕上げました。S様が大阪にあるタイルメーカーのショールームで選ばれたそう。階段下には、奥様がハンドメイドで制作販売している帆布素材のトートバッグがディスプレイされています。

漆喰のホワイトとオーク系のブラウンでまとめられたLDK。きめ細やかな質感を叶えるため、フローリングには入手困難な幅広の無垢オーク材を使いました。人気のため3か月待ちで購入されたというキッチンのTAiGAランプと、ダイニングテーブルのflameペンダントライト。真鍮の質感が空間のスパイスになっています。

収納はすべて造作家具です。リビングのカウンターも、奥様自らが図面を引いて制作を依頼。「大工さんからは『壁の面（つら）から少し引っ込めると収まりが良い』などのアドバイスももらえました。ミリ単位で正確に作ってもらえてとても満足しています」。「マイ工務店さんはいい素材をつかって丁寧に仕上げてくれたので、とても満足しています。」

「オーク材の質感が大好き」とおっしゃるS様。 ダイニングテーブルやこたつにもなるローテーブルは、内装に合わせてオーダーされました。

「料理が趣味」の奥様のために、造作キッチンには火力の強いバーナーが備わっています。 こちらもパネルはオーク系のブラウンを採用。床はS様の選ばれたタイル仕上げに。お掃除が楽になりますね。

キッチンの背面収納ももちろん造作。引き戸をあければ北欧系を中心としたおしゃれな食器コレクションが。スペースにまだまだ余裕がありますね。

奥様がトートバッグを制作するアトリエ。1日を通して安定した光が北側の窓から差し込みます。 生地を床に広げ、ひざをついて作業されることが多いことから、床の一部を畳敷きにしました。

インターネットで見つけて「これと同じようなものが欲しいのだけど・・・」
と作ってもらったランドリーバーのある洗面スペース。 「細かなお願いをしても、絶対に嫌がらないのがマイさん。洗面所の鏡も持ち込みのものを取り付けてもらいました」

西側の窓に面して明るくopenな雰囲気のクローゼットを。3枚の引き戸を閉じれば、衣類が日焼けする心配はありません。

町の中心部に近い準防火地域のため、窓には「網入りガラス」が義務付けられていますが、メインの窓には眺望性を考慮して特別に認められた「網なし防火ガラス」を採用。 品数が少ないのがネックで、そのためレイアウトを工夫をしました。

木の質感を生かした内装が照明の光を柔らかく反射。温もりを感じる空間にホッとするひとときが訪れます。 間取りやデザインをすべて奥様に任せたご主人は「いい家やな～」と毎日おっしゃるとか。私たちも嬉しいですが奥様が一番喜んでいらっしゃるかもしれませんね。ライトアップされると、軒裏にシンボルツリーのシルエットが浮かび上がり、印象的な夜の表情を魅せるＳ様邸。歴史ある大和高田の街並みに、新たな風を呼び込む存在となってくれそうです。